ユーヤ・ペンギンblog・はてなヴァージョン

ようこそユーヤ・ペンギンのハテなブログへ

用こそデイビッドのグータラブログへ。はてなダイアリーでも書いてるのでよろしく。

その1

 

昨年9月に成立した安全保障関連法が、29日から施行される。

 この法律は歴代の政権が禁じてきた集団的自衛権の行使を可能にし、自衛隊の海外での任務を大幅に拡大する。法施行はまさに、戦後日本の安全保障政策を大きく転換させることになる。

 しかし、この法律がそもそも憲法違反ではないかという疑いは、法成立から半年たっても全く晴れていない。政策としての有効性にも疑問符がついたままだ。

 憲法学者の多数が「違憲」と指摘するような法律に基づいて、国の命運に関わる安全保障政策を進めていいのか。国民の総意を得ていない法律によって、自衛隊を危険な任務に就かせていいのか。

 こうした問いに、安倍晋三政権は正面から答えようとしていない。安保法は施行の段階に入ったが、むしろこれからが安全保障をめぐる論議の正念場である。

 ▼「普通の軍」に変容

 今回施行される安全保障関連法は、集団的自衛権の行使を視野に、平時から有事までさまざまな局面で自衛隊と米軍の運用を一体化させるのが特徴だ。それに加え、国連平和維持活動(PKO)に参加する自衛隊の活動についても、できる任務を増やしている。

 安保法の具体化にどこから着手するか。安倍首相は今国会で、アフリカ・南スーダンのPKOに従事する陸上自衛隊への新たな任務の付与に言及した。新任務は「駆け付け警護」だとみられる。

 駆け付け警護とは、離れた場所で武装集団に襲われるなど、危険にさらされた非政府組織(NGO)や他国のPKO部隊などを自衛隊が駆け付けて保護する活動だ。武装集団と衝突すれば武器を使用することになる可能性が高い。

 自衛隊は発足以来、海外で1人も殺しておらず、1人も殺されていない。世界でもまれな「平和的な武力組織」である。駆け付け警護で犠牲者が出れば、自衛隊はその時「殺し殺される普通の軍隊」に変貌することになる。国民はそれを許容しているのだろうか。

 安保法制施行でこれほど重大な事態が予想されるというのに、安倍政権がやっているのは徹底的な「安保隠し」である。

(中略)

 ▼参院選で意思示せ

 安保法に反対する活動は続いている。19日にも同法廃止を訴える集会やデモが各地で行われた。東京・日比谷公園では小雨の中、野外音楽堂にあふれる参加者に向かって、壇上の弁護士や子育て世代の代表らが「市民も野党もまとまろう」と呼びかけた。

 反対する市民らも参院選を見据えている。政権とは逆に、安保法を選挙の最大の争点にし、反対の世論を盛り上げることで、法の具体的運用に歯止めをかけようという戦略だ。民進党共産党など野党も市民の期待に応え、各選挙区での候補一本化を進める。

 参院選で「安保法を問い直す」ための環境は整ってきている。

 安保法は民意をきちんと問うことなく成立した。有権者は一度明確に安保法への意思表示をする必要がある。参院選をその舞台としたい。そうしなければまた、政権に都合よく解釈されかねない。

 施行後でも遅くない。疑問や不安があるのなら声を上げ続けよう。「まだ納得していない」と。


=2016/03/28付 西日本新聞朝刊=

 

その2

 

わが国の安全保障政策の大きな転換点となる同関連法が29日施行される。歴代政権が憲法違反として禁じてきた集団的自衛権の行使を閣議決定で容認。自衛隊の活動が大幅に広がっていく。これで本当に国と国民の安全性が高まるのか。「違憲」論議も含め国会で問題点を十分議論し、国民に説明を尽くすべきだ。

 安保法制の国会審議では昨年6月、憲法審査会で自民党推薦の憲法学者までが集団的自衛権の行使は「違憲」と断じた。戦争放棄と戦力不保持を定めた憲法9条に照らして「認められない」とした歴代政権と同じ立場だ。一度は自民党を慌てさせたが、安倍政権は「成立すれば、理解は広がる」と突き進んだ。

 強引な法制化に反対する市民団体などは廃止を求め集会やデモを続けている。高校生や女性も多く、弁護士グループらによる集団提訴の動きも出ている。

 安保関連法が成立した昨年9月の世論調査では安倍政権が「十分に説明しているとは思わない」は81%に達した。自衛隊が戦争に巻き込まれるリスクは70%近くが「高まる」と感じ、政府対応や強行採決への根強い不満があったはずだ。

 安倍晋三首相は25日の参院予算委で、関連法の意義を重ねて強調。「国民の命と平和な暮らしを守るためには現実を直視し、あらゆる事態に切れ目のない対応ができる法制が必要」として「ベストな法制だ」と断定した。野党5党は廃止法案を衆院に提出しているが意に介さない構えだ。

 確かに北朝鮮の核・ミサイル開発や中国の海洋進出など日本を取り巻く安全保障環境は厳しさを増しているようにみえる。首相の「現実直視」はこうした事態に加え、テロなどが多発する世界の不穏な状況も視野に入れての発言だろう。

(中略)

 核戦争に至らなくても、日米同盟の深化による軍事行動が不測の事態に発展する可能性はある。まだまだ議論が不足している。

 

www.fukuishimbun.co.jp

https://www.chugoku-np.co.jp/column/article/article.php?comment_id=233138&comment_sub_id=0&category_id=142

確かに施行されても諦めなければ廃止はできるかもしれない。長い時間と高い代償を払うことにはなるだろうと思うが。

 

備考・安全保障関連法のいわゆる関連法律

集団的自衛権の行使を認める改正武力攻撃事態法

・地球規模で米軍などを後方支援できる重要影響事態

・平時でも米艦防護を可能とする改正自衛隊法

・武器使用基準を緩め、「駆けつけ警護」や「治安維持任務」を可能とする改正PKO協力法

・他国軍の後方支援のために自衛隊をいつでも派遣可能にする国際平和支援法(新法)

www.asahi.com