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自衛隊は不自由主義者組織なうえに犯罪組織だ!

 

 

自衛隊では、どのような隊内教育が行われているのか? 入隊する前に知るべきこと!

今国会で集団的自衛権行使に関する多数の法案が作られようとしている。しかし、その集団的自衛権行使=戦闘行為の主体とされる自衛隊員は、今、凄まじい状況におかれている。隊内には、いじめ・パワハラが横行し、相変わらず自殺者も絶えない。この自衛隊内の危機的状況を見ずして、集団的自衛権云々を語ることは許されない。以下、自衛隊内の教育の実態を暴露する!(拙著『自衛隊 この国営ブラック企業―隊内からの辞めたい 死にたいという悲鳴』から引用)

 「中略」

自衛隊的「兵士」の造り方

 

隊員たちの「本音の投稿」を紹介したところでは、多くの隊員たちが「自衛隊は大人の幼稚園だ」と歎いていたが、実際、隊内でどのような教育が行われているのか。

 

まず、陸上自衛隊第1教育団編『訓育指導の参考』(以下「参考」という)という本から紹介しよう。この本は、新隊員教育隊や部隊で指導する小隊長・中隊長や営内班長などの「教科書」でもある。ここで教えられている教育内容は、基本的に陸海空の全部隊に共通するものであり、防衛大学校や高等工科学校などの各種学校・機関でも通用する。

 

最初に、この「参考」で掲げられているのは、「中隊は隊内生活における家庭」であるというあの「スローガン」だ。古い世代の人々は、どこかで聞いた言葉だろう。その通り、旧日本軍の内務班で教えられてきた、あの言葉だ(「軍隊内務書」)。

 

これは、自衛隊でも新入隊員に対し、今でも「中隊は家庭」であり、「中隊長はお父さん、先任はお母さん、班長はお兄さん」として教えられている。実際には、自衛隊の営内班は、家庭とはほど遠い環境であるが、この「家庭」を強調するには、大きな意味がある。

 

1つには、自衛隊(軍隊)が24時間態勢下で、訓練・演習などの諸任務以外の、課業時間以外にも(退社―仕事終了後も)、営内=兵営で全隊員が起居を共にしなければならない「家庭」であると「観念」させるということだ。こうすることによって、自衛隊が「軍隊」として、課業時間以外も拘束され、隔離された「特別な社会」であると観念させられるのである。

 

もう1つが、ここにおいて「家庭」(疑似家庭)を謳いながら行われる「訓育」「しつけ」と称する教育である。この中隊や営内班では、隊員たちをまるで子どもたち、幼稚園児のように扱う「親心」のしつけがなされる。

 

「手洗い、ハンケチ、ちり紙の常時携行」「頭髪の刈り方、ひげそり、爪切り」「食事・用便後の手洗いの励行」「帰隊後・訓練後のウガイの励行」「入浴時には陰部を確実に洗う」「隊舎内外でタンをはかない」「なまり・俗語の矯正・正しい敬語の使用」「ヤクザ、チンピラ、土方等の言葉遣いの是正」などなどと続く(「参考」44頁70頁)。

 

ところで、一般に「しつけ」はよく聞く言葉だが、「訓育」というのは、自衛隊以外にはあまり聞かない用語だ。これは、国語辞典には、訓育とは「品性・気質・習慣をよい方に伸ばすように、教えさとして育てること」とある。

この「参考」では「訓育とは精神教育により広い知識を得、訓育により自らが実践陶冶し、これを第2の天性になるようにするしつけ」であるとされている。つまり、要約すると訓育とは、「精神教育」と「実践陶冶」(人を教えて善に導き育成)によって「第2の天性になるようにするしつけ」ということだ。

 

さて、この「訓育」のために、新入隊員に朝晩を通して重視して行われている教育が、隊歌(軍歌)演習だ。「参考」では、「隊歌演習は訓育のため極めて大きい価値がある」として、「勇壮な曲調により、ストレスを解消し、部隊士気の高揚が図れる」「有益な歌詞を繰返すことにより、徳操が意識化され、精神内部に固着する」とされる。

 

なるほど、毎日のように「歩兵の歌」や「予科練の歌」「元寇」「ポーランド懐古」などの軍歌を繰りかえし大声で歌わせるというのは、「徳操」という名の「軍人精神」を「精神内部に固着」させることにあった、と言うべきか。言い換えると、訓育と称して行われる隊歌演習は、「精神内部に固着」するまでに「洗脳」するということだ。

 

参考に、幹部候補生学校での訓育の定義を記すと、「訓育の主眼は幹部候補生をして修学上の指針に基き幹部として必須の資質就中意志を鍛錬して実行能力を養成し以て直接品性を陶冶するに在る」としている。

ところで、ここで紹介した「訓育」とは、自衛隊教育のもっとも基本となっている教育である。これは「精神教育」とともに、現在の自衛官育成の根源を担っていると言っても過言ではない。

 

そして、この訓育―精神教育こそ、自衛隊が営内班=兵営とともに、旧日本軍から継承してきた「兵士造り」の根源である。

つまり、自衛隊は、「自衛官精神」=「軍人精神」というもっとも根本のあり方を、旧日本軍からそのまま引き継いできたということだ(その象徴的事例が、海自幹部候補生学校で今でも教えられている日本海軍の「五省」)。

 

さて、自衛隊でいう精神教育とは、この訓育とどう違うのか。

率直に言って、自衛隊の教範類を分析しても、この精神教育と訓育の区別が出来ていないようである。例えば、陸曹教育用・陸士教育用の『精神教育』(「防衛出版協議会編」。国会でバクロされ廃止になったという)は、教育内容として、日本民族の優秀性、天皇崇拝、愛国心、反共精神、自衛戦争論などの項目を並べているが、訓育に当たる個所はない。

 

一方、訓育は、先の幹部候補生学校によると、明治期に創設された陸軍幼年学校から導入され、この学校以来の伝統的軍人教育を自衛隊が取り入れたとされている。つまり、「徳操の意識化」「意志の鍛錬」「品性の陶冶」という訳の分からない「精神主義」が、旧日本軍以来、自衛隊に引き継がれているのだ(この精神教育=訓育という教育は、米軍などには存在しない。ドイツ軍にはこれに対応する「内面教育」というものが知られているが、やはりこれも精神教育などとは異なる)。

 

兵士造りの要は「命令への絶対服従

 

この営内班での日常教育と訓育=精神教育を実践的教育方針としながら、自衛隊が旧日本軍から引き継ぐもう1つの根源が、「命令への絶対服従」である。つまり、隊内に「家庭」を造り、幼児のように訓育するのだが(時には愛のムチという暴力を使って)、これでも軍人精神に達しない隊員たちを「命令への絶対服従」という規律・軍紀で強制的に縛るのだ。

 

この「命令への絶対服従」というのは、入隊以来、全ての自衛官たちが繰り返し教えられる自衛隊の根本にある規律だ。ところが、筆者は今回の執筆に当たって、自衛隊関係の全ての法令等を参照したが、これら法令等のどこにも、この「絶対服従」という規定はない。

例えば、自衛隊法第57条は「上官の命令に服従する義務」として「隊員は、その職務の遂行に当たっては、上官の職務上の命令に忠実に従わねばならない」とし、「忠実に服従する義務」を明記するだけである。また、陸自服務規則にも「服従」と題して「上官の職務上の命令は、忠実に守り、直ちに実行しなければならない」(同第17条)としか明記されていない。

 

もう1つ、航空幕僚監部発行の『幹部必携』には、「命令と服従との関係」と題し「命令とは、職務上の監督関係にある上司から文書又は口頭で与えられるすべての命令及び指示の一切を含むものである。隊員は命令に服従する義務を有する」とある。

見てきたように、「忠実」「服従」とはあるが、「絶対」という文言はどこにも見当たらない。というよりも、アメリカ、ドイツの軍隊を始め、今日、「命令への絶対服従」を要求する先進国の軍隊は見つからないのである。というのは、あの極東軍事裁判を始め、明らかな「違法命令」への服従は、命令者も、受命者も処罰されるのは国際法上、明らかになっているからだ。

 

旧日本軍が兵士に対して「捕虜の虐殺」という違法命令を始め、命令への絶対服従を強制したのは、徴兵制で強制動員された兵士たちを、侵略戦争に動員するためであった。つまり、旧日本軍おいては、不正義の戦争に暴力的に動員するためには、兵士の「命令への絶対服従」という理不尽な軍紀が必要だったということだ。

 

これらの、前時代的軍紀や制度(内務班)、教育(訓育・精神教育)を、旧日本軍から引き継いできた自衛隊が、今やどのような状況におかれてしまったかを見てきたが(いじめ・パワハラ・私的制裁など)、一言で言えば、日本国憲法の適用の外におかれてしまったのが現在の自衛隊だ。自衛隊の営門をくぐったら、憲法が適用されないのである。 そ

 

して、訓育=精神教育という「洗脳」の恐ろしさは、あのメンタルヘルス専門官の山下吏良が、幹部候補生学校の「私物点検」という権利侵害を当然のごとく言っていたように、一旦、「兵営」の下をくぐってしまった青年たちは、「シャバ」と隔絶された環境の中におかれ、絶対的命令の号令下で、「服従精神」に徹底的に慣らされてしまうということだ(階級的上下関係とその階級関係から下される絶対的命令によって、「普通の民主主義的感覚」をもった青年たちでさえも、自然に軍隊的拘束を受け入れてしまう)。

 

実際に、隊員たちは営門の下をくぐった途端、厳しい外出制限のもとにおかれるだけでなく、市民社会とのさまざまな接触を断たれるのだ(最近は、「秘密の保持」のもとパソコンの持ち出しを禁止するだけでなく、アイパットなどの持ち出しも制限。また、高等工科学校などでは、土日以外のケータイ使用も禁止されている)。

 

 

「危機に瀕する防衛大学校」は、以下のサイトでご覧下さい。

 

https://www.facebook.com/notes/722280824514874/

 

 

自衛隊では、どのような隊内教育が行われているのか? 入隊する前に知るべきこと!

 

 

悪いことは言わん!自衛隊に入るな!!!!!

 

おまけ↓

拙著「田母神的トンデモ人格を造る自衛隊教育」の全文(防大の個所)を公開!

 
あの田母神ショウグンが、ますますトンデモ言動を繰り広げています。そして、何と彼はもう一人の政界のトンデモ議員・西村眞悟と「太陽の党」なる政党を造って活動し始めています。こういう政党をなくすためにも、拙著『自衛隊 この国営ブラック企業―隊内からの辞めたい 死にたいという悲鳴』の防衛大学校批判部分を公開します。「中略」

危機に瀕する防衛大学校

 

 

自衛隊の陸海空幕僚長を始め、高級幹部を含む「将校団」を輩出するのが防衛大学校だが、この大学校が今、危機に瀕している。この危機は、今まで述べてきた自衛隊の危機と共通するものだ。防衛大学校では、どのような教育が行われているのか。

 

先に見てきた、一般部隊で行われている訓育や精神教育は、ほとんど同様の内容のものがこの大学校でも行われている。違いは「ガイダンス」(訓育)という形式的名称だけである。「第2の天性」を造るとされる「隊歌演習」も、同じように防大で行われ、隊員たちを「幼児のように扱う」とされる「容儀点検」(服装点検)も同じように行われている。

 

しかし、防大がもっとも一般部隊と異なるのは、新入生たちが4年間もの長期の間、上級生たちと1つの部屋での同居を強いられることだ。

これは、8人の学生が同居する「室」を基本単位としているが、ここには部屋長(4年生)の下に、室員の「命令服従の徹底」が図られている。防大では、この「室」が最小単位で、この上に小隊(約30人と小隊学生長)→中隊(約100人と中隊学生長)→大隊(約500人と大隊学生長)→学生隊(約2千人と学生隊学生長)のタテ系列の、ピラミット型の指揮系列が造られている。

 

ところが、この「学生舎生活における集団生活は、人格形成教育の中核」であり、「学生隊を編成して学生自ら規律と服従を身につける」ことを目的としているが、「残念ながら不祥事は根絶されるには至らず、毎年のように大小の不祥事が発生している。近年の不祥事の傾向として、集団による不適切な学生間指導などの事案、特に上級生が主導し下級生を巻き込んで引き起こす例が見られる。また、上級生(特に4年生)になるほど事案が増える傾向にある」というのだ。

 

これは、2011年6月1日、「防衛大学校改革に関する検討委員会」の「防衛大学校改革に関する報告書」の引用である。もちろん、「検討委員会」は、防衛省に正式に設けられた機関だ。この防衛省の正式機関さえ、防衛大学校の不祥事、特に「集団による不適切な学生間指導」の問題を危惧しているのだ。

 

さて、ここでいう不祥事は、リンチ・いじめ・私的制裁・詐欺などの犯罪と、一般部隊以上にひどいものだが、その内容は後述するとして、やはり、この防衛大学校で行われている教育のゆがみについて、まずは指摘しておく。

防衛大学校の教育の歪みは、この学生舎、つまり営内班の問題だけでなく、その正課である「理系重視」と「訓練・運動の重視」という内容と無縁ではない。もちろん、防衛大学校は、自衛隊の幹部養成機関であるから、訓練・運動重視は当然と言えるかも知れない(全体の専攻は、理系8割・文系2割)。

 

しかし、この正課は「大学校の授業」と言っても、防衛学(戦史・戦術・指揮運用など)とその実技(戦闘訓練)が、全授業の3分の1を占めている。また、学生全員が運動部への加入を義務づけられているから(課業時間内の運動)、学生たちは毎日、軍事教育+訓練+運動に相当の時間を割いており、残りの時間で自然科学や技術教育を行っているということだ(文武両道と称しているが、講義時間、学生のほとんどは「居眠り」していることで知られている)。

 

かつて、防衛大学校の創設期には「真の紳士淑女にして、真の武人たれ」を教育のモットーにしてきたというが、いまや「紳士・淑女」はもとより「武人」などと言うのも、おこがましい(この「武人たれ」という教育も旧日本軍の伝統だ!)。

この結果が、中途退学者などの激増だ。巻末の別表に見るように、かつては、中途退学者と任官拒否者を合わせても100人に満たなかったが、今や、100人どころか、時には160人を超える退校者を出しているのだ。これは年によっては、入校者の4割近くにもなろうとしている。特に、この退校者の激増が、自衛隊イラク派兵の年に出ていることも注目すべきだ(なお、先の「検討委」は、この退校者の増大に危機感を持ち、今後の防大への入校者については、最大で約250万円の「償還制度」の導入を検討している)。

 

 

全校で保険金詐欺が横行する防大

 

 

さて、現在、この防衛大学校を騒然とさせているのが、1つは保険金詐欺事件、もう1つが、リンチ・いじめ事件だ。

まず、この保険金詐欺事件だが、2013年9月の防衛省の発表によれば、「実際にケガをしていないのに入院したと偽り、保険金を搾取した」事件で、関与した学生5人が懲戒退校処分にされた。

 

事件の発端は、「ケガをしたことにして、保険金を申請すれば金がもらえる」とうわさが学生の間に広まり、第3大隊所属の第4学生(3人)、第3学生(2人)らが、それぞれ数十万円を搾取したとして、今回、その一部が処分をともなって公表されたのである。

自衛隊員はもちろん、防大学生たちも、強制的に団体保険に加入させられているが、この保険会社は自衛隊OBの天下りが多く、審査が緩い。これを利用して、この保険金詐欺事件が防衛大学校全体に広まっていったのだ。

 

現実に、同様の手口では、過去に第47期生(今回の処分は58期生・59期生)も処分されているが、今回のケースでも実際の保険金詐欺は、卒業したものも含めて100人前後の多数に上るという。 そして、発覚から半年たった2014年4月、新聞各紙は、防衛省の「防衛大生18人、79件の不正請求で490万円を保険金搾取」という調査結果を報道した。

防衛省は2日、18人が2010~13年に計79件・約490万円を不正に受給していたとの調査結果を公表した。同省によると、一部の学生が、傷害保険の請求のために必要な医務室の受診記録を偽造して不正請求を始め、他の学生もまねをした。警務隊は同日、このうち同校OBの海自、空自の3尉計4人を書類送検し、同省は懲戒免職にした」

 

つまり、今回は防衛大学校卒業後、すでに幹部になっていた自衛官4人を含め、全体で18人を摘発したとしている(1人は中途退学者)。摘発をこの人数に絞ったのは、防大在学中の者やすでに幹部任官した者を含めての大量処分に、防衛省自衛隊が躊躇したからに違いない。

実際、在学生の間では、アメリカンフットボール部、ラグビー部を中心に、全学年にわたって保険金詐欺は広がっていたというのだ。

ある関係者は、「問題が発覚した当初、長年続く、全校的な問題と捉える向きが多かった。しかし、最初に発覚した学生が第3大隊所属で、警務隊の調査により他の学生も浮かび上がったことから、追加で他の4学生の処分が決まったのですが、内部では、どうも、この時点で第3大隊だけの問題として、処理しようという動きが上層部であったのではとの声もあります」(防衛大勤務・事務官)と述べている。

 

いずれにしても、多数の防大生が保険金詐欺という犯罪に手を染めていたことは、恐るべき出来事である。ここには「紳士・熟女」もいなければ、「武人」もいない。いるのはカネ亡者だ。というよりも、詐欺などの犯罪への不正行為に、「大人」「社会人」としての自覚がまるでないという恐るべき「人格」「人間」が造られているということだ。

しかも、この学生数十人以上の集団の中で、この犯罪をとがめる者が誰もいなかったということだ。今回の「摘発」から逃れた者を含めて、こういう人物(不適格者)が、将来、自衛隊の高級幹部として全国の部隊の指揮をしていくことになるのだ。

 

ある防衛大学校の教官(哲学)が、かつて「この大学校の学生は、学生には不相当の手当を貰っていながら、外出時にタクシーで帰校するなど贅沢すぎる。学生たちが学ぶものはゴマすりの技術だけで、没個性的・画一的で権威に弱い人間だけを造り出す」(『防衛大学校』松田明著)と述べていたが、この予測がまさしく的中したのが、現在の防衛大学校である。

 

 

はびこる防大のリンチ・いじめ事件

 

 

防大生、いじめで同級生を刑事告訴 『いじめは修行』体毛に火、集団暴力、性的暴行」という衝撃的な見出しが、2014年8月8日、新聞各紙に掲載された(神奈川新聞ほか)。 

報道によると、この被害者の防大生は「胃液を吐き、体重は10キロ近く落ち、『立派な人間になってほしい』と送り出した福岡県の両親の元に、5月末、憔悴しきった姿で戻ってきた」という。

 

この防衛大学校内でのいじめ事件に対して、母親は学校に申告し、一度は上級生らから謝罪があったが、いじめは終わらなかったとも言われている。そして、これ以上は耐えられないとして「防衛大学校内でいじめを受けストレス障害になった」として、上級生や同級生8人を横浜地方検察庁横須賀支部に傷害と強要容疑で告訴したのだ。 

 

この被害者である防大2年生の話によると、そのいじめの実態は以下のようだ。 2013年6月、当時1学年だったこの学生は、上級生に服を脱がされて体毛に火をつけられ、腹部に全治3週間のやけどを負うという被害に遭った。今年になってからもこれらのいじめはおさまらず、ますますひどくなっていった。そして、5月の連休に地元に帰省した際に休暇届を出すのが遅れたことを理由にして、さらに上級生や同級生から殴られたという。また、6月に入ると、この学生本人の顔写真が、「黒縁で囲んだ遺影」として、無料通話LINEにアップされたのだ。

 

このような執拗ないじめの連続の中で、被害学生は、これらが引き金となり、重度ストレス障がいになったのである。 この「黒縁で囲んだ遺影」というのは、記憶にある人もいるだろうが、東京・中野の中学校で1986年に起きた事件の真似事だ。これも悪質な事件であったが、まさに中学生レベルのいじめ事件である。こういう中学生レベルのいじめ事件が、防衛大学校では多発しているのである。

すでに、防衛省の「防衛大学校改革に関する検討委員会」の議事録で、「不祥事は、上級生が主導」し、「上級生(特に4学年)になるほど、事案が増える傾向にある」とする報告書を紹介したが、まさに防大内のいじめ事件は、上級生になればなるほど多く引き起こされている。特に、頻繁に見られるのが、上級生による下級生への服従を強いるリンチ(腕立て伏せなど)だと言われる。

 

つまり、普通の社会人的常識をもって入校してきた大学生たちが、4年間の防大内での教育・訓練を介して非常識な人格に変わっていく、変質していくということだ。学生舎での集団生活は、上級生の部屋長を中心に、各学年の学生たちが居住し、上級生への「絶対的命令服従」の下での、24時間の生活を強いる環境である。防大では、よく「1年生はごみ以下、2年生は奴隷、3年生で人間で、4年生は神様」ということが言われているが、いわゆる大学の「体育会系」の学生と同様、いやそれ以上の、階級関係・上下関係が作られているのだ。

そして、この防衛大学校の上級生になればなるほど「非常識的人格」になっていく青年たちが増え、防大出身者として自衛隊のメシを食っていけばいくほど、さらに彼らは変貌を遂げていくのである。これを次に見よう。

 

 

田母神ショウグンのトンデモ語録

 

 

田母神俊雄という元航空幕僚長の、「迷言」は、フェースブックなどのSNSだけでなく、広く知られているが、読者は筆者が説明するまでもなく、どうしてこのような人物が生まれて、空幕長というトップの地位に上りつめたのか、ほぼ理解されるだろう。言うまでもなく、田母神俊雄は、防衛大学校出身である。

 

フクシマ原発直後には、「放射能は浴びれば浴びるほど体によい」という「迷言」を残した彼だが、こういうことも言っている。 「みなさん、冷静に考えてください。連日福島原発放射能恐怖が煽られていますが、大量の放射能汚染水とされている放射性物質含有水は何の動植物の害も生じさせていません。この程度の放射能放射線は何の問題もないという証拠です」

 

いちいち、この無知さを批評する必要はないが、最近は「フクシマの海で放射能を浴びた魚はうまい」という「超迷言」までも残している。 田母神はどういう思考をしているのか? 次のツイッターの言説は、彼の思考方法をよく表している。

「日本のサヨクが言っていることは惚れ惚れするぐらい間違っています。集団的自衛権の行使はサヨクが反対しているので正しい政策なのです。また中国や韓国が反対する我が国の政策は基本的に正しいのです。中韓などが賛成するような政策も必ず間違っているのです。だから集団的自衛権の行使は正しい」 ちなみに、田母神の自身で書いたツイッターの紹介文は以下である。

 

「第29代航空幕僚長 田母神俊雄です。私は明るくユーモアがあるいい人です。食事は好き嫌いなし。お酒はビールを少し飲んでそのあとは大吟醸です。ゴルフが大好きで、結構上手ですよ。カラオケも好きです」

公の場で、自分を「いい人」と紹介する社会人は、まずいないだろう。これが防衛大学校出の「常識」だ。そして、その思考や政策の全ては、「左翼嫌い」「中国・韓国嫌い」から導き出されるという恐るべき「理論」である。田母神がこのような短絡的言動を世界に発信し、そしてこの幼稚な言動がもてはやされるという、恐るべき社会になっている。いや、もてはやされるだけではない。こういうトンデモ人物が、「都知事候補」にまでなるという、国際的な恥までに至っている。

 

ところで、この田母神が空幕長の辞任にまで追い込まれたのが、あの「アパグループ」への論文発表だ。ここでも、田母神のお粗末な「論文」ならぬものを論評する価値はないのだが、一言すれば「アジア太平洋戦争はコミンテルンの陰謀」などの陰謀史観や、いわゆる右派の侵略戦争否定論をあちらこちらで引用しているだけのものだ。

特に問題としたいのは、田母神的「陰謀史観」だ。最近、平和勢力の中でもこういう陰謀史観を主張する傾向が少し出てきているが、これらの人々に共通するのは、国際政治や歴史の動向を単純化して考える傾向である。つまり、国際政治・国際的軍事行動などにおいて、まったく陰謀・謀略が存在しないものではないが、これらの動きの全体は、陰謀・謀略で決するような単純なものではなく、もっと複雑な国際的経済・政治・外交・軍事の諸関係を分析しなければならないものだ。

 

だが、この陰謀史観・謀略史観にかかると、これらの複雑な諸関係を捉えねばならない問題が、「○○の陰謀」で簡単明瞭に「理解」されてしまうのである。問題は、どうしてこのような思考をするのかだが、これは今後の研究を待たねばならない。だが、田母神的言動と人格は、その分析に1つの材料を与えることになるかもしれない。

すでに、防衛大学校の教育で見てきたが、田母神は理系で、かつ運動部で防大を過ごし、人文科学の教育を受けたこともなければ、その体系的学習をしたこともない。彼の軍事学以外の知識は、ほとんどが聞きかじりであることは、例のアパ論文を見れば明白である。

 

そしてまた、彼の幹部自衛官となって以後の知識も、すでに紹介した『精神教育』などの自衛隊の教程を見れば明確に想像できる。

「あの戦争も実は日本にとって自存、自衛のための止むに止まれぬ戦いであったと同時に、一面には、自由なアジアの解放という正義と人道の立場に立つ聖なる戦いでもあった」(同『精神教育』) つまり、自衛隊内の精神教育では、アジア・太平洋戦争は「自衛戦争」であり、「アジア解放の聖戦」であったと教えている。田母神も最近、ツイッターで以下のようにいう。

 

「一昨日金沢護国神社大東亜聖戦祭が開かれました私は4年前から大東亜聖戦大碑護持会の会長になっています。前会長は元参議院議員の板垣正さんでした。全国から有志が集まって毎年8月4日に大東亜聖戦祭が開かれています。大東亜戦争は聖戦だったのです。その結果人種平等の世界がきました」(2014年8月6日)

この『精神教育』などで紹介される必読文献は、例の小泉信三清水幾太郎などの右派論客の文献だけだ。すでに紹介した、防大のリベラルな哲学教授が排除されたことから明らかなように、防大では研究対象としてもリベラルな、平和的な文献さえも読むことを許されない。

 

こういう田母神的人格が、空幕長の前には統合幕僚学校の校長を務めていたのだから、防衛大学校の教育と合わせて、どのような人格や知識が自衛隊幹部に形作られるか、想像できるというものだ(この陰謀史観でしか理解することができない政治的無知の田母神が、例の「中国の防空識別圏」問題などでは、筆者と意見が一致した。つまり、田母神的思考の特徴は、軍事戦術的理解はできるが、戦略的[経済・政治・軍事・国際情勢・歴史などの複合]認識は出来ないということだ。この思考のあり方は、東条を中心とする旧日本軍の将校団と一致する)。

 

 

「UFOが原発危機を救った」という防大出身幹部

 

 

最近、ネットの反原発ブログなどで話題になっているのが、つい最近まで陸自の陸将補であり、小平学校の人事教育部長(元49普通科連隊長)を務めていたという池田整治だ。ネットで話題になっているというのは、彼が最近まで現役の自衛隊の幹部であったということだけでなく、その経歴からすると珍しくも、徹底的な反原発を唱えているからである。

 

なるほど、彼の長文のブログを読むと、3・11のフクシマ原発事故に衝撃を受け、それなりの学習をして反原発に至ったことが理解できる。しかし、その理解は――。

 

「3月13日の3号機の使用済み核燃料保管プールの爆発は、未だ日本政府等が弁明している水蒸気爆発でなく、プルトニウム核爆発であったことを映像等を使い、明確に証明しました。つまり、この時点で、関東一円の3000万人が緊急避難しなければならなかったのです。もちろん、現政府も、東電も、マスメディアもその事実を知りながら、未だ、世界の核マフィアの命令で、核爆発は、なかったことにされています。 但し、この時点で、奇跡、神風が起こりました。原爆特有の死の灰の雲が1000mまで盛り上がり、燃料棒も上空に吹き飛ばされたにもかかわらず、ほとんど、海の方向に流れたのです。しかも、放射能汚染を減少させるために、UFO50基ぐらいが、『中性子』を照射し、核分裂反応を抑えてくれたのです。 火星、金星、あるいは月に住む、進化した惑星兄弟たちが、最悪の事態を防いでくれたのです。しかしながら、かなりの放射能が流れ、そして今も常にメルトダウンした燃料や4号機の使用済み核燃料、散らばった3号機の燃料棒から海に空に流れています。(中略)

ここでNASAの設立目的の1つに、宇宙の本当の情報を大衆に知らせないということを理解しておく必要がある。火星や金星が緑溢れ、地球人よりも高度な文明人が住んでいて、彼らがUFOで地球にもやってきていることなど、世界中の人々が知ったならば、世界金融支配体制による全地球の専制体制・ワン・ワールド樹立など不可能となる。このため、NASAの宇宙情報は、フィルターをかけて世界に配信されている」

 

少し長い引用になったが、現役時代に書籍も出版したとする防衛大学校出で(後に述べる陸自少年自衛官出身でもある)、高級幹部でもあった人物の、思考を知る上で必要だからである。

「UFOが原発事故の最悪の事態を防いでくれた」という池田の論は、ジョークで言っているのかと思ってしまうが、ここでも、他のブログの個所でも、陰謀史観・謀略史観があちこちで唱えられている。人は、この世界の複雑怪奇な現象を多角的・総合的に理解するよりも、陰謀・謀略史観、あるいは、さらに「宇宙人のコントール」(飛んでしまったが)で理解するのがたやすいという見本である。

問題は、この池田が最近まで現役の高級幹部であったこと、少年自衛官防衛大学校というコース、つまり、戦前で言えば幼年学校から陸軍士官学校という、文字通り少年期から全てを自衛隊で過ごしてきた人物であるということだ。

 

つまり、池田にしろ、田母神にしろ、旧日本軍の東条、牟田口に象徴される人物・人格――幼年学校→陸軍士官学校という世間知らずの非常識人間――が、今や自衛隊の「主流派」として自衛隊の基幹・中核を形成しているということだ。

最近、こういう防大出のトンデモ人物が、世間を賑わしていることも記しておこう。

 

ブログ市長」こと竹原信一防大27期卒・元阿久根市長)は、公務員の好待遇攻撃を行って市長になったが、市議会などと対立を繰りかえし、何度も市長リコール→当選→落選というドダバタ劇を繰り返したことで有名だ。また、人事異動で10人の職員を降格したり、市庁舎内に職員人件費の掲示を行い、その張り紙をはがした係長を懲戒免職にするなど、まさしく防大出にふさわしい独裁的権限をふるって、全市職員・全市議員からそっぽを向かれ、最後には市長選に落選するという喜劇を演じた。

 

この竹原信一が、あのヒゲ佐藤と防衛大学校で同期生というのは偶然だろうか。ちなみに、ヒゲ佐藤は、これも偶然にイラク派遣団の初代隊長に任命されたことで一躍有名になり、自衛隊の「組織内候補」として、違法な「組織投票」で参議院議員になっただけの人物だ。 ネットでトンデモ人物として有名な、防衛大学校出も紹介しておこう。

 

倉田英世元陸将補である。彼は2009年の民主党政権の成立時に、「民主党政権北朝鮮の息のかかった在日朝鮮人議員が70人送り込まれた」と主張し、「反日を煽り続ける国とは断絶を」と唱えたという。このトンデモ人物は、陸上自衛隊の化学戦の専門家で、幹部学校・第4戦術教官室長を務めていたという。

一般の自衛隊でもそうだが、防衛大学校においても、自主的・自律的に思考・行動し、適切な判断力を持つ学生たちは、ほとんどが任官前に退職していく。言い換えると、この大学校に残留し幹部自衛官になっていく者は、他人になびき、服従しやすく、創造性を欠落させた人格・人物だけということになる。こうして、自衛隊の幹部層は、ますます人格に欠け、社会的常識の欠けた人物で形成されていくことになるのだ。(注 2010年3月4日、「時事通信」他は以下のような報道をした。

 

防衛大学校で集団レイプ事件 学生3人を警務隊が逮捕――幹部自衛官を養成する防衛大学校五百旗頭真校長]で、前代未聞の大不祥事が起こった。同校の男子学生が集団レイプ事件を起こし、自衛隊警務隊に準強姦未遂の疑いで逮捕されていたのだ。事件が起きたのはこの2月。20代前半の3人の2年生が、自衛官とみられる女性を輪姦したという」

この被害女性の所属は、プライバシーから明らかにされていないが、防衛大学校の女子学生の可能性が高い。こういう破廉恥な犯罪も、防衛大学校で起き始めている。)

 

拙著「田母神的トンデモ人格を造る自衛隊教育」の全文(防大の個所)を公開!