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鈴木宣弘によるtpp危険論

www.nikkan-gendai.com

 

規制緩和自由貿易のキーワードは、最近はやりの「お友達」。すべては政権や政治家の「お友達」を儲けさせるための企てだ。

 米国の共和党・ハッチ議員が2年ほどで5億円もの献金を製薬会社などから受け取り、「患者さんが死んだって、自分たちが儲かるルールを世界に広げたい」という製薬会社の思いに応えようと、新薬のデータ保護期間を延長する(ジェネリック医薬品を阻止する)ルールを求めた。

 このように、グローバル企業である「お友達」が儲られるルールをアジア・太平洋地域に広げる“便宜供与”が、TPP(環太平洋連携協定)の本質なのである。

 それは日本のグローバル企業にとっても同じこと。アジアへの直接投資を増やすことで企業(経営陣と株主)の利益は増えるものの、現地の人は安く働かされる。同時に、仕事が減った国内の労働者も安い賃金で働くか失業するしかない。「中略」そうしたグローバル企業などの要求を実現する窓口が「規制改革推進会議」である。官邸の人事権の乱用で行政もそれと一体化し、国民の将来が一部の人たちの私腹を肥やすために私物化されている現状は限度を超えている。

 次回から「お友達」への便宜供与の具体例を示していく。

 

tppは存在自体悪だってことが分かったはずだ!!!!!

www.jacom.or.jp

おまけ↓

www.jacom.or.jp

(1)種子法廃止と種の情報の民間への無償提供 

 国民の命の源の食料、その源の種。いい種を安く供給するためにやってきた事業をやめたら、種の値段は上がるに決まっているのに、それを突如廃止する表向きの理由は「生産資材価格の低減」。 これがごまかしで、本当はグローバル種子企業のためだとバレるのが、種子法廃止と同時に成立させた別の法律(農業競争力強化支援法)の8条の4項で、今まで国や県の農業試験場が開発してきたコメの種とその情報を民間企業に提供しなさいと規定したこと。平昌五輪で、イチゴの苗が勝手に使われていたと、あんなに問題にしたのに、コメの種は企業に差し出せという。
 多くの県で、引き続き、県が奨励品種を作成、提供する事業を継続する条例を可決しているのは、その流れに対抗する措置として一定の効果は期待できるが、大きなネックは、グローバル種子企業への種の提供を定めた農業競争力強化支援法8条4項だ。これを執行停止にしないとだめだということを忘れてはいけない。 なお、種子法廃止の付帯決議が何の効力もないことは、その後の農水省通達ですぐさま証明された。この通達は農水省と主要県の担当部署が相談して案を作ったが、上からの命令で、「県が継続して事業を続けるのは企業に引き継ぐまでの期間」と勝手に入れられてしまった。
 付帯決議が何の効力もないことは、TPP11の付帯決議も同じで、「これ以上のアメリカからの要求には応じない」歯止めになるということはあり得ない。国会審議でみんなが頑張ったというアリバイ作り以外の効果はないことを肝に銘じておく必要がある。

 ※詳しくは、当コラムの過去の記事をお読みください。
 ・種子法廃止に備えた「通知」の本質 (17.11.30)
 ・種子法廃止「附帯決議」は気休めにもならない (17.10.05)

 

(2)種の自家採種の禁止

 もう一つは、種苗法の改定で、今後は種の自家採種が原則禁止される。どんな種も買わなくてはいけない。代々、地域の農家が自家採種してきた伝統的な種で、自分の種だと思っていても、品種登録されていなかったら、自分のものではない。
 農家が自身で品種登録するのはたいへんだから、いつの間にか、グローバル種子企業が品種登録してしまう。早い者勝ちだ。そうなると、自分の種だと思って自家採種したら、グローバル種子企業から特許侵害で損害賠償請求されてしまう。
 これは、グローバル種子企業が途上国のみならず、各国で展開してきている戦略(手口)だ。今回の措置は、これを日本でも促進するための「環境整備」である。

 

(3)遺伝子組み換えでない表示の実質禁止

 2018年3月末に、「消費者の遺伝子組み換え(GM)表示の厳格化を求める声に対応した」として、GM食品の表示厳格化の方向性が消費者庁から示された。アメリカの意向に逆行するようなことができるのか、注目していたら、結末は驚き。
 アメリカは「日本のGM食品に対する義務表示は緩いから、まあよい。問題はnon-GM表示を認めていることだ。GM食品は安全だと認められているのに、そのような表示はGMが安全でないかのように消費者を誤認させる誤認表示だからやめるべき」と主張していた。
 混入率、対象品目ともに世界的にも極めて緩い日本のGM表示義務はそのままにして、「遺伝子組み換えでない」(non-GM)という任意表示についてだけ「不検出」(実質的に0%)の場合のみにしか表示できないと厳格化して、実質的に「遺伝子組み換えでない」という表示を不可能にした。
 これでは「GM非表示法」で、厳格化といいながら、「日本のGM食品に対する義務表示は緩いからそのままでよいが、non-GM表示をやめろ」というアメリカのグローバル種子企業の要求をピッタリ受け入れただけになっている。

 ※詳しくは、当コラムの過去の記事をお読みください。
 ・
日米ともに遺伝子組み換え表示厳格化法、実は「非表示」法? (18.05.17)

 

(4)全農の株式会社化

 日本人にもっと遺伝子組み換え食品を浸透させるのに、邪魔になったのが全農グレイン。全農グレインは、遺伝子組み換えでない大豆、トウモロコシを分別輸入している。これが目障りだとグローバル種子企業と商社は考えた。
 でも、ニューオーリンズには世界一の船積み施設も持っている組織だから買収した方が得ではないかと考えた。ところが買収できない。なぜかというと、親組織の全農が協同組合だから。なんだ、簡単なことだということで、日米合同委員会という軍事関係を中心にアメリカからの指令が出る委員会で、「農協解体の目玉項目に全農の株式化を入れろ」という趣旨の指令が出された。協同組合系の組織を株式会社化ののちに買収というストーリーは、すでにオーストラリアをはじめ、いくつもの国で実証済みの手口だ。乗ったら最後。踏ん張らないといけない瀬戸際である。
 すべてに貫徹されている思想は、相互に助け合って自分たちの生活と地域の資源とコミュニティを守ってきた人々から収奪して、あとさきも考えずに、特定の「お友達」企業への便宜供与を徹底することなのである。

 

本コラムの記事一覧は下記リンクよりご覧下さい。

鈴木宣弘・東京大学教授のコラム【食料・農業問題 本質と裏側】

 

 絶望の言葉ならべただけの駄文だな!虫けらになってるぞ鈴木!!

news.nifty.com

■酪農家はトリプルパンチ

 関税撤廃まで長期間を要することから、農水省は「当面、輸入の急増は見込み難く、牛乳も含めた乳製品全体の国内需給への悪影響は回避の見込み」と楽観視しているが、大甘だ。

 ブランド力のある欧州産チーズが段階的に低関税で流入してくると、国内の酪農家へのダメージは避けられない。

 東大大学院の鈴木宣弘教授(農業経済学)はこう言う。

「日本の酪農家は、3月に署名されたTPP11と、所得低下を招く4月の畜産経営安定法改定の成立、そして今回の日欧EPA署名のトリプルパンチで、これまでにないほど危機的な状況です。酪農家の減少も歯止めがかからず、早ければこの夏にも国産の飲用牛乳が不足することが予測されます。消費者は今回の日欧EPAをもろ手を挙げて喜んでいる場合ではなく、新鮮で安全な国産の牛乳がなくなる危機を深刻に受け止めるべきです。政府も見せかけの成果を求めるのではなく、国の食の安保の基盤となる食料自給率をどうにかすべきです」

 このままでは近い将来、国産牛乳が飲めなくなる日が必ず来る。

 

 

おまけ

 

mainichi.jp

 

 日米両政府が9日(日本時間10日)から米ワシントンで開く新たな貿易協議(FFR)の初会合を前に、国内の農業関係者が警戒を強めている。対日貿易赤字に不満を強める米国が、農業分野の市場開放を求めてくるとみられるためだ。米国が自動車の輸入制限をちらつかせるなか、関係者は「環太平洋パートナーシップ協定(TPP)を超える譲歩を迫られるのではないか」と懸念している。

 「(FFRを担当する)茂木敏充経済再生担当相に『農家が心配している。強い気持ちで対応してほしい』とお願いした」。全国農業協同組合中央会(JA全中)の中家徹会長は8日の記者会見で警戒心を隠さなかった。「中略」

 政府・与党も来夏に参院選を控え、農家の反発が予想される農畜産品の輸入拡大は避けたいところだ。斎藤健農相は7日の記者会見で、「FFRは日米FTA交渉と位置づけられるものではないし、その予備協議でもない」とけん制した。日本はFFRで「米国がTPPに復帰すれば関税格差は解決する」と主張する方針だが、トランプ氏が翻意することは考えにくく、難しい交渉を迫られている。【加藤明子