www.asahi.com通常国会で激しい論戦の末、採決が強行された改正組織犯罪処罰法(「共謀罪」法)が施行されてから3カ月が過ぎた。論戦の主役となった前議員たちは候補者として22日投開票の衆院選に挑む。賛否がわかれた同法をどう語るか。前議員たちの胸の内は――。
「法務省では『神様、仏様、金田様』と言わんばかりの感謝をしている」。自民党の金田勝年前法相(68)=秋田2区=の応援に入った竹下亘・党総務会長は8日、秋田県能代市の集会でこう持ち上げた。
「共謀罪」法の国会審議で、金田氏の答弁は迷走。与党は法務委員会での答弁を減らすため、法務省幹部を常時出席させる異例の対応をした。竹下氏は当時の自民党国会対策委員長で、審議難航に頭を痛めた中心人物だが、集会では「後世の歴史家は金田法相を必ず評価する」と称賛した。
金田氏は衆院選公示前の取材に「サンドバッグになった感じ」と当時を回顧しつつ、「法相として通常の何倍も仕事をした」と自賛した。ただ、地元の自民県議には「国会答弁のテレビ映像が何度も流れ、女性票が離れてしまった」と嘆いているという。
当初は法案に慎重で、衆院で修正協議に応じた日本維新の会。前職の丸山穂高氏(33)=大阪19区=は5月の衆院法務委で「足を引っ張ることが目的の質疑は必要ない。直ちに採決に入って頂きたい」と訴え、採決の強行を促した。自民、公明、維新、日本のこころが賛成し成立した。
丸山氏は国会での活動を紹介するチラシで同法を取り上げ、取り調べ可視化などの検討を盛り込む修正をさせた、と訴える。ただ、街頭演説などで触れることはほとんどない。「隠すわけではないが、改正法は既に施行され、選挙の主要な争点にはあがってこないだろう」とみる。(渡部耕平、野田佑介)「中略」
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〈「共謀罪」法〉政府は国際組織犯罪防止(TOC)条約の締結に必要だとして、犯罪を計画段階で処罰する共謀罪法案を2000年代に3回提出したが、監視社会を招くなどの批判を受けいずれも廃案になった。安倍政権は、東京五輪に向けたテロ対策に必要などと説明し、対象を「テロリズム集団その他の組織的犯罪集団」に限定。277の罪について下見などの「準備行為」を行った場合に罪に問う改正組織犯罪処罰法案(「共謀罪」法案)を今年の通常国会に提出。6月に成立した。7月11日に施行されたが、法務省は現在までに適用され事件化された例はないとしている。
■関係選挙区の候補者一覧(届け出順)
◇秋田2区
金田勝年(自民)
藤本友里(共産)
緑川貴士(希望)
◇大阪19区
谷川とむ(自民)
丸山穂高(維新)
北村みき(共産)
◇愛知7区
山尾志桜里(無所属)
鈴木淳司(自民)
◇岩手1区
高橋比奈子(自民)
吉田恭子(共産)
階猛(希望)
「神様、仏様、金田様」 「共謀罪」あの人たちは今 - 2017衆議院選挙(衆院選):朝日新聞デジタル
これじゃ共謀罪法廃止できんぞ廃止!施行されたからおしまいって思ってるやつクズ決定じゃ!!
衆院選の序盤情勢調査、各党の反応は? 希望の党、安倍首相への批判に比重移す
自民党の通達によると橋本龍太郎首相が退陣に追い込まれた1998年参院選などを念頭に、過去の選挙で事前予測と異なる結果があったことを強調している。そういや2014ねん衆議院選挙もほぼ同じこと言ってたような?