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大阪市のヘイトスピーチ抑止条例「合憲」は不自由を押し付ける?

大阪市ヘイトスピーチ抑止条例「合憲」は不自由を認める不当判決になるかもしれない?


gooニュース
https://news.goo.ne.jp/article/asahi/nation/ASN1K4W12N1KPTIL00R

 

大阪市ヘイトスピーチ抑止条例は憲法が保障する表現の自由に反するなどとして、市内在住の男女8人が松井一郎市長に対して、ヘイトスピーチを認定する審査会の委員の報酬など計約115万円の支払いを吉村洋文前市長に請求するよう求めた住民訴訟の判決が17日、大阪地裁であった。三輪方大(まさひろ)裁判長は条例は合憲と判断し、市民側の請求を棄却した。「中略」

ヘイトスピーチ認定8件、氏名公表も

 約6万7千人(昨年2月時点)の在日コリアンが暮らす大阪市では、激しいヘイトスピーチが繰り返されてきた。そこで橋下徹元市長と、その後を継いだ吉村洋文前市長の肝いりで制定したのが、今回のヘイトスピーチ抑止条例だ。

 表現の自由に抵触する恐れは当初から懸案材料だった。条例の検討段階から有識者による審議会が指摘したほか、市議会でも一部会派が慎重な議論を求めて審議が長期化。それでも橋下氏らが「言葉が表現の自由をこえている」と強く主張して、1年半かけて成立にこぎつけた。

 市はこれまでにネット動画や街頭活動など8件をヘイトスピーチと認定。昨年末には氏名が特定できた2人の氏名を初めて公表した。大阪市松井一郎市長は判決を受けて「合憲と判断されて良かった。生まれた場所や国籍でその人の存在価値や意義を否定するような表現は、この世界からなくなってくれたらいい」と話した。

 原告側代理人徳永信一弁護士は判決後の会見で「政治的な発言をする表現者らを萎縮させかねない判決で、大変残念だ」と不満を示した。一方で、ヘイトスピーチ規制の是非について初めての憲法判断が示されたとして、「(今後のヘイトスピーチの問題をめぐる)議論の土台になる判決だ」と評価した。

 ヘイトスピーチを規制する動きは広がっている。ヘイトスピーチの解消を目指す対策法が2016年5月、国会で成立。川崎市は昨年12月、ヘイトスピーチに対する刑事罰を科す条例を全国で初めて制定。差別的言動を繰り返すと最高50万円の罰金を科すことにした。(本多由佳、山城響)

headlines.yahoo.co.jp

forbesjapan.com

 

日本人に対する差別はどうなる?

 


2019年6月に、市は条例の素案を公表。その後パブリックコメントを募集すると、1カ月間で市内外から18243通もの意見が寄せられ、この条例に対する全国的な関心の高さが示された。

その中には「日本人に対するヘイトスピーチを容認するのはおかしい」や「日本人へのヘイトスピーチも罰すべきである」と行った意見が多く見られた。

確かになぜ、「本邦外出身者」つまり、日本以外の国や地域の出身者に対象にした差別に限って、刑事罰が下されるのだろうか。

市の担当者に尋ねると、「ヘイトスピーチ解消法」の定める範囲内での条例であることと、先述のヘイトスピーチの定義(特定の国の出身者であることや、その子孫であることのみを理由に、日本社会から追い出そうとするなどの一方的な内容の言動)に準じたものだと回答した。

だが、疑問は残る。憎悪表現の中には、仮に受け手が日本人であったとしても、特定の国や民族に関する意見や思想を示した人に対して、「〇〇人は国外追放だ」「〇〇人は殺す」などと迫る発言が見られる。特にインターネット上における「炎上」現象には、その例が多いだろう。

川崎市パブリックコメントで多数寄せられた意見を重く受け止め、今後は国に対する働きかけなども検討する。

市としても「本邦外出身者への差別」以外にも、いかなる差別的な言動も許されない、とのメッセージを強く発信し、市民や事業者に対しても「レイシャルハラスメント」防止の徹底に努めていくという。

福田紀彦市長は「川崎は元祖・多様性の街。これからも差別を生まない土壌づくりをしていくべき」と意気込みを語った。

「この街からあらゆる差別を無くしていく決意を新たに、今日がスタートとして人権尊重のまちづくりの取り組みを始めたい」

この差別を禁じる条例は、刑罰を伴い、より厳しい抑止力として期待されている。市長ならびに市関係者だけでなく警察を含めて、安全かつ慎重に運用されるべきである。条例全体の総則にあるように、人種、国籍、民族だけでなく、信条や年齢、性別、障害の有無などにも関わらず、誰もが安心して暮らせる社会づくりの機運となることを願ってやまない。