グーグル日本法人代表 奥山真司様
当サイトの次の記事「地球温暖化って何?」は、1月13日にグーグルから広告を配信停止されました。その理由として「信頼性がなく有害な文言」が含まれると書かれています。
その意味をグーグル日本法人に問い合わせたところ「気候変動に関連して信頼できる科学的なコンセンサスと矛盾するコンテンツ」に該当するとのことですが、具体的にどこが矛盾するのかについては回答がありません。
これは昨年5月8日の「アゴラこども版」を書き直したアーカイブ記事ですが、その内容は昨年10月に発表されたIPCC第6次評価報告書とほぼ同じです。IPCCの報告書は科学的コンセンサスだと理解していますが、グーグルのコンセンサスはそれとは違うのでしょうか。
グーグルの広告ポリシーには「温暖化が進行していることを示す長期的な傾向があることを否定する主張」を禁止すると書かれていますが、温暖化が「長期的な傾向」だというのは科学的コンセンサスではありません(IPCCもそんなことは書いていない)。
「長期」の定義にもよりますが、少なくとも最近1000年をみると「中世温暖期」の世界平均気温は今とほぼ同じでした(図3)。これはIPCCのメンバー杉山大志氏も指摘することです。
長期を「20世紀以降」と解釈しても、1960年代には寒冷化の傾向がみられたので、温暖化が単調に進んだわけではありません(図4)。最近のトンガの噴火で寒冷化が予想されているように、気候変動は非常に複雑な現象であり、人間活動だけでは説明できず、それだけで止められるものでもないというのが科学的コンセンサスです。
「信頼性がなく有害」というレッテルは、言論サイトとして看過できません。配信停止の撤回を求めますが、もしこの記事に誤りがあるなら訂正します。具体的にどこが誤っているのか、ご指摘ください。
nigetaramakeinuketteidazo!Google!!